フランス人旅行者に醜聞? 2007/08/12 

つい先日、関西の某テレビ局のディレクターさんから、編集部経由でお電話がありました。
フランスものの著作が多い私をご指名くださったわけですから、こんな感じのご質問。「フランス人について、お話しいただきたいのですが。最近のアンケートで、大阪を訪れるフランス人観光客の評判がよくないというデータが出ていますが、いかがなものでしょうか?」と。

どこがどう、どんな場合にフランス人がよくないのか、詳しい事情をお聞きしたいのは私のほう。レストランや居酒屋で、またはホテルのフロントで、ほかのお客さまの迷惑になるようなことを、フランス人観光客がしたらしい。受話器を握りながら、考えられるかぎりのケースを想定してみました。

ユーロ高のフランスにくらべれば、大阪でのお食事代にクレームをつけるはずはなさそうです。それとも、ホテルに用意されているパジャマに感動し、ついついトランクにしまったのかしら?ちなみにフランスのホテルには、パジャマの用意がありません。喫茶店や居酒屋で、タバコを吸いまくったのかしら?プラットホームで列を作っているお客さまを無視して、割り込み乗車をしたのでしょうか?お土産屋さんでさんざん物色したあげく、なにも買わないで失礼したのかしら?

自己主張が強くて傍若無人。締まり屋ぞろいで、ポケットティッシュとマッチのコレクション大好きで、完全無欠とはほど遠いフランス人。それでも1万キロをものともせずに、わが国に来てくれた大切なお客さま。海外旅行といえば出超だった私たちが、これからはお迎えする時代の到来です。郷に入っては郷にしたがえで、彼らに私たちのマナーを教えましょうよ。それでも彼らの扱いにお困りでしたら、具体的な例をあげて私にご相談ください。あなたが納得いくお答えを、申し上げられると思いますから。