私のおススメ本……その2 2007/10/01 
先回の和本に続いて、本日は洋物おススメ本です。洋の東西を問わない、私の濫読ぶり笑ってください。私と読書傾向が似ていると、お便りをくださった奇特な方がいらっしゃいました。

バルザック 『人間喜劇』
和物にはないコテコテさが、圧倒的に面白いです。バルザックの作品はどれも巻頭の5〜60ページをがまんすれば、後は雲が晴れたように物語が展開します。副業に勤しみ、大損したことでも知られる作家なんですよ。
メリメ 『カルメン』
有名なオペラの、原型になった短編。美貌で奔放、悪女の代表のようなカルメンですが、彼女の真正直さがいいです。かつて愛した、ドン・ホセに刺される瞬間のセリフがなんといっても最高。
ジョルジュ・サンド 『愛の妖精』
男装の麗人とか、ショパンの愛人として知られるサンドですが、この本をお読みになれば、焼き菓子屋の店名をジョルジュ・サンドにしたわけがおわかりいただけるはずです。
モーパッサン 『パリ人の日曜日』
地味な作品ですが、フランンス好きにはこたえられない名著。インテリだけれども小心者の主人公が日曜日ごとに歩き回る、パリ近郊の町や村でのエピソードが圧巻。
バーナード・ショー 『シーザーとクレオパトラ』
スフィンクスの陰で独り言をいっている、白い猫を抱えた十代のクレオパトラに、ローマ兵率いる名将シーザーが一目惚れ。これ以上の歴史ロマンが、ほかにあるでしょうか。

読書の秋です、精読でも粗読(造語)でもなんでも本で楽しんじゃいましょう。