日本にあってフランスにないもの 2008/03/01 

正直に申し上げると、今回ほど更新日が待たれたことは、かつてありませんでした。というのも、日ごろは後悔というボキャを持たない私が柄にもなく、先回のようなことを書いたことを反省。どこにいったらフランス人男性とお友達になれるかなんて、まるで出会い系的な乗りでした。内容にクレームがついたわけではありませんが、ごめんなさい。で本題ですが、つぎの本の企画を練っていいて、冒頭のフレーズを思いつきました。日本にあって、フランスにないものがたくさんあるなと。

まずはじめは、拙著にも書きましたが自動販売機。まったくないかといったらうそで、駅や飛行場の構内、大学の学食にはコーヒーやビスケットの自販機があります。ただ、あっても故障している場合が多く、自販機の前で「この機械がお金を食べちゃった」と半ベソをかく子供の姿は日常的。性能以前に、故障はコイン泥棒の仕業です。

歩道橋もそうで、第二のマルセイユにも第三のリヨンにも歩道橋はありません。たとえばセーヌ川沿いの自動車専用道路が地上に出て、一般道と合流する地点のように、パリに数箇所だけ地下道はありますが、よほどの危険地帯にかぎられます。歩道橋を歩けといったら、パリ中の老人たちに総スカンを食らうことまちがいなしです。実はパリは、独り暮らしの老人の集中地区でもあるのですから。

プラットホームに入線する電車を予告し、乗客に安全を促す案内放送もありません。「電車が参ります。白線の内側に下がって……」を聞いたら、怒るどころか駅員さんの親切心に感動し、電車に乗り遅れる乗客続出になりかねません。そうでもないか、昨年のことでした。「メトロでの盗難の被害がふえていまから、持ち物に気をつけてください」というアナウンスを、はじめて聞きましたっけ。まだまだございますが、この続きはいずれまた。