五つの必須ボキャブラリー 2008/08/15 

言葉はしゃべれるにこしたことありませんが、フランス語ができなくてもパリ暮らしを実現できます。暮らしはじめたとき、ABC(アーベーセー)をまったく知らなかった私がいうのですから、ご安心ください。それではこれから、私のとっておきの会話術をお聞かせしましょう。

ボンジュール、メルシー、パルドン、ウィとア・ボンの五つのボキャブラリーを口にするだけで、パリ旅行の充実度は俄然ちがいます。ただし、おひとりさまではいけません。三人寄れば文殊の知恵というではありませんか、ぜひお友達を誘ってください。今回のパリ旅行で私は初心にかえり、ゼロからの視線でパリ暮らしを体験してみるつもりです。

ボンジュールとメルシーが「今日は」と「ありがとう」だということは、みなさんもご存知ですよね。パルドンもご挨拶の一種で、道ですれちがったときに肩が触れただけで、フランス人はにっこり笑ってパルドンといいます。ひとにぶつかったままパルドンをいわずにすまそうものなら、お行儀のよくないひとだという評価を免れませんからご用心。ウィは、英語のイエスとおなじです。「ああ、そうですか」がア・ボンなので、ふたつの言葉は肯定を意味する点で似ています。ア・ボンについては語尾を上げると、「そうですか?」と懐疑的なニュアンスになりますが、こうなるとフランス語も中級編なので、初心者の領域ではありません。ご挨拶をして、相手がなにかいったら、ウィかア・ボンの相槌を打ち、わかったふりして微笑んでください。

廣済堂からでるエッセイでも、この五つのボキャについて述べました。タイトルをあえて軽く、「パリでみつけた……」にきめた理由がおわかりいただけるのではないでしようか。私がパリでみつけた、日本人がベターに生きる方法というわけです。