クリーニング屋さん、ありがとう! 2008/12/01 

「ぜったいにおかしい、面白い!」
「信じられない!」
こういって大騒ぎしているのは、この私です。
それは近年には珍しい、とっても素敵なできごとでした。

ことの発端は、GSでお願いしているクリーニング屋さんから、戻ってきていた白いエプロン。いつものように家を出て神楽坂をあがり、GSに着きました。先にきているヒロコちゃんとマサノちゃんに「おはようございます」と声をかけ私は、これもいつものように厨房の裏のロッカーにもぐりました。糊のきいた白いエプロンを取り出し、紐を首にかけました。両サイドの紐を前で結んで、「さあお仕事!」と自らを鼓舞した私は、驚喜の大発見。それはまさに、目が点になってしまった瞬間でした。

シワひとつなくぴんとしたエプロンの紐が、まったくちがう素材の生地の紐になっていた。よくよくみると、前掛けのひざの部分にミシンで継ぎが当たっているではありませんか。いつ、だれがの疑問はやがて氷解。それはオープン以来つかって、穴があいたので捨てようと思って丸めておいたエプロンだったのです。根が貧乏性の私は、なにかの役に立つかもとしれないからと、首とお腹の三本の紐をハサミで切って外しておいたのです。

紐がない、穴のあいたエプロンを、クリーニング屋さんのだれかさんがミシンで繕い、新たに紐までつけてくれていたのでした。穂高リネンサプライズ社のどなたでしょうか、心から感謝です。ほんの少し色目のちがう紐を眺め、ミシンでかがってくださった穴の跡を指でなでてみました。一度は捨てようとしたわが身の薄情さを棚に上げ、ものを大切にする心の豊かさを唱える私がいます。