「きれい」や「かわいい」より「面白い」が一番 2010/11/15 

「きれい」や「かわいい」より「面白い」が一番
『アイ・ラブ・ショパン』というタイトルのムック本が、出版社から送られてきました。その中にあった「ショパン検定」の初級にトライしたら、なんと満点。クラシック党ではなかったはずの私が、いつの間にかショパンのファンになっていたようです。それにしてもなぜショパンが、あそこまでサンドにはまったのか不思議です。

男装の麗人とよばれていたからといって、サンドが美しかったかというと、そうではありません。セクシーでもなければ、とくに可愛くもない彼女が、当時のパリの社交界で名を馳せ、詩人のミュッセや音楽家のリストと浮名を流した。そして六歳下のショパンとのラブストーリーが彼女の、恋多き女性の名を確固たるものにします。

自宅のある神楽坂で<ジョルジュ・サンド>と命名した店をはじめて、三年半が過ぎました。この間、この「なぜ」に決定的な答えがみつかりません。ショパンを聴けば聴くほど、彼を虜にしたサンドに興味がわきます。ふたりが出会ったときすでに、名を成していたショパンが、サンドに貢いでいたわけですしね。はっきり言えることは、サンドが並外れて面白い女性だったこと。そうなんです、フランスではぶすでも面白い女がたしかにモテますね。店の窓ガラスに立てかけてある、フランス語版の分厚い『ジョルジュ・サンド』本の表紙を眺めて、ふむふむと納得する私がおります。

男女を問わずフランス人は、ビジュアル系よりも個性派がお好き。唯一モデルはべつですが、俳優もハンサムなだけの男性やきれいなだけの女性はだめです。もうひとつ、「若いときはきれいだった」もなしですよ。フランスでは外見より、中身が問われるわけです。それでは次回はパリを目指すあなたに、「言葉ができなくてもモテる方法」を、こっそりお教えしましょう。男性には、「パリジェンヌに愛される方法」かしら。