美味しくなった日本製のチョコレート 2011/3/1 

GSをはじめてから知ったこと、ものすごくたくさんあります。物書き稼業の私がお菓子を作って売り、2階で軽食喫茶をお出ししているのですから、それはそうですよね。プロ用のミキサーの使い方とか包材の扱いとか、GSの仕事のすべてが初体験でしたもの。小麦粉、お砂糖から什器、貯水槽の清掃とか、数え上げたらきりがない(笑)。それと、仕入業者さんのこともでした。GSのような新参は、材料の仕入値段より業者さんとの信頼関係が大切だと思っているので、きれいごとではなく材料の価格比較はしないことにしてます。安いほうがいいにきまってますが、その場がよくても仕入がストップして、お菓子が作れなくなったらアウトです。価格で浮気なんて、これからもしませんわ。

おかげさまで数年前のバター不足のときもGSは、無制限にもらえました。商売をしていて仕入価格にこだわらないといったら商売の神様に叱られそうですが、それが私のやり方です。ところがここにきて、凄まじいかぎりの営業攻勢ではからずも、新鮮な驚きに出会えたのです。それは熱心なパン製菓材料業者の営業さんが置いていった、チョコレートのサンプルが発端でした。仕入れも担当はヒロコちゃんですから、チョコレートをもらったのも彼女です。そして、置いてあったサンプルを味見して私は、ムムム?「これ、美味しいじゃない!」と私。

GSのGC(ガトー・ショコラの略)は、フランスのヴァローナ社の製菓用チョコレートだけで作っているのが私たちの自慢ですもの、真剣でした。マイカップにポットからお白湯を注ぎグウッと飲んで、あらためて件のチョコレートを口に放り込んだのでした。サンプルが入った袋に貼ってあるラベルに、日本製とあるではありませんか。もちろんカカオそのものは輸入です。とはいえGSのGCは、とうぶん今までどおりヴァローナ製のチョコレートで作りますが、わが国の製菓用チョコレートがここまで進化していたとは、まったく驚きでした。わが国のテクニック、侮れませんね。