日本人は立派です! 2011/3/15 

地震のあと、外国の親友から電話やメールをいくつもいただきました。
「地震、怖かったでしょう。ご家族は、無事ですか? 」と。中には、こういった方もいます。「地震のないパリに、戻ってくる予定はないの?」
パリに行く理由が、地震がない国だからというのではあまりにも淋しい。私を心配して「帰っておいでよ!」といってくれた彼女たちに、もちろん他意はありません。テクノロジーが発達し、国民の生活文化の水準が高いわが国が被災地になっただけに、世界中の人々の驚きも相当のようです。

カリフォルニアのシズコさんが電話の向こうでいった言葉が、いみじくも被災地の人々をいい得ている気がしました。関西で医学関係の秘書をしていたシズコさんは、研究所を訪れた日系三世のドクターと出会い結婚。カリフォルニアの大学都市で暮らしてシズコさんは、じきに三〇年。結婚したてのシズコさんと私はパリで知り合い、今日までいいお付き合いが続いています。

「地震、大丈夫だった? 先回の日本旅行でいった町が、津波でなくなったのでびっくり。それ以上に驚いたのが、被災地の人たちの表情です。私だけじゃなくてアメリカのメディアも、日本人の我慢強さに感動している。あれだけの惨状にあって、だれ一人として泣いたり、わめいたりしてないですもん。アメリカ人だったら、家が流れたらギャーギャー泣き叫びますよ。災害地によくある略奪もないし、だれもがしゅくしゅくと耐えている姿が立派。辛い目に遭っているのは自分だけではないのだからと、だれもが思えるのが立派です。レッド・クロスの募金に、私も協力します・・・・」
一日も早く春になって、みなさんに笑顔が戻られることをお祈りしてます。