フランス生まれのミュージカル絶賛

2013/11/1 

ミュージカルはロンドン、パリはオペラという図式があのとき、みごとにくつがえったのでした。それはフランスのミュージカル零年といえるほど、衝撃的なできごとでした。1998年、ユゴー原作の『ノートルダム・ド・パリ』が大成功をおさめたときのことです。そうです、ノートルダムの鐘つき男ことカジモドと美しいエスメラルダ、そして副司祭フロロと貴公子の衛兵、ファビュスが繰り広げるあれです。わが家の居間で、娘が買ったCDに目を輝かせて聴き入っていた女の子たちひとり一人の顔が、今でも思い出されます。ヒットした「カテドラルの時代」の歌詞を目で追いながらわたくしは、パリはふつうのフランス人にとってもパリなんだなと、変に感心したものです。ふつうとはわたくしたちのような観光客ではなく、ごく一般のフランス人のこと。カテドラルというのは、もちろんノートルダム寺院です。ユネスコの世界遺産に指定されている寺院をまじめに、それもとうとうと歌い上げているのがすごい。そしてあのミュージカル零年の興奮を巻き起こした『ノートルダム・ド・パリ」が来年、わが国で蘇るかと思うとわくわくです。

前置きが長くなりましたが先月の15日、台風26号のさなか<フランコフォン・コンサート>にでかけました。アコーディオニストのP・ヌジェさんの仕切りで、MIKAKOさんたちご出演のみなさまのおしゃれなステージ運びはさすがでした。そして、なんといっても圧巻は、後半にご登場のローラン・バンその人。予期していなかっただけに、なおさら彼の圧倒的な歌唱力に四谷公会堂に居合わせた全員が、ただただひれ伏したといっても過言ではありませんでした。そして閉会後、出口で配られた「ローラン・バンのファンクラブ・ミーティングの集い」のチラシにつられて、参加しちゃいましたファンクラブのミーティング。ファンクラブ初体験のわたくしが、ファンクラブ発足のためのミーティングにいったのですから驚きです。日本を素通りして、ソウル、台北、シンガポールでの公演で大絶賛され、ついに来年。ぜひみなさんも今すぐ、ローラン・バンで検索してみてくださいな。 ちょっと古いですが、フリオ・イグレシアスぐらいいきそうですよ。