GSでイベント

2014/3/15 

最近になってGSに、思ってもいなかった得意分野があるもとを知りました。営業時間はべったりはりついているGSに、新たな一面が見いだせたことが不思議で、ちょっとニンマリ。なに呑気なこといっているのかと、笑ってください。オーナーの私が「あれあれ?」なのですから、わからないものです。もったいぶらずに申しますと、GSは意外にイベント会場として使い勝手がいいんです。意図的に企画したわけではまったくなく、成り行きでやってみたらうまくいった。ごくごく軽い乗りですが、気取りのなさが信条のGSテイストにふさわしいイベントがあるんです。主役はまちがっても、私ではありません。場所のご提供と、ついでにちょっとは美味しいお茶とスイーツ、あるいはサレで甘くない一品とワイン。自画自賛になりますがけっこうイケます。儲かるかと聞かれたら、「さあ、どうでしょう」と笑ってごまかしましょう。当の私がいいといっているのですから、すべてOK。それではこれからみなさまを、イベント会場になったGSにお連れしましょう。

きっかけはシャンソン歌手の、松岡けいこさんのコンサートでした。シャンソンにありがちな癖と無縁な、ごくごく自然に歌い上げる彼女のファンになってしまったのがはじまりでした。さすがにキーボードですが、松岡さん専属のピアニストのさおりさんの生演奏つき。十数曲の後でキッシュ+ワインで、異色のシャンソンの夕べが実現しました。シャンソンの成功で味をしめたGS がこんどは、「かぐらむら」という由緒あるコミュニティー雑誌を発行していらっしゃるNさんからのご依頼で、チェロのコンサート会場になります。繊細で迫力満点のチェロの生演奏を、数メートルのお席で視聴できるのですから贅沢といえば最高に贅沢。ショパンやリストを招いたブルジョワ宅の足元にもおよびませんが、百分の一ぐらいの雰囲気はどうにかかと。演奏後のひととき、プロの音楽家のトークをお聞きできるのも魅力です。町中の小さな一軒家ですから、音は出し放題。音響、照明と欲をいったらきりがございませんが、なんといっても生です。そして桜を待って、壁に架かっている無数の版画が、パリ時代の友人の絵画に取って代わります。壁だけ個展会場になる週末の一日、パリの画家たちがよくやる、ヴェルニサージュと呼ばれるオープニングパーティーを開催。ワイン片手にカナッペをつまみながら、お喋りに花を咲かせるそれがどこまでパリ風に演出できるかしらが、目下の私の関心事です。なお、GSでのイベントにご興味のある方は、GSにご一報ください。タイミングが合えば、ご上京のついでにお立ち寄りいただけるかも。