diary日 記 2016 / 03 / 15

「 パリが元気になってました。」

今回のパリ行きは、親友の娘さんの結婚式出席が名目でした。中一泊の200人規模のシャトー結婚式は今どき珍しく、2日目の午前11時からのブランチ後に解散。日本人は娘と私だけでしたが、年配者のほぼ全員が日本旅行の経験者でした。それにしても彼らのタフさに、今さらながら感心。デザートが23時からで、それからコーヒーやコニャックでした。延々8時間、誰も疲れた顔をしていないのが流石です。結婚式は子どもOKなので、新郎新婦の親友たちが子連れで参加してましたが、ぐずる子はゼロ。たしかにフランスの子どもたちは、お行儀がいいです。2、3歳の子どもが多かったですが、親たちも子どもたちも、穏やかそのもの。騒ぐ子どもがいないから親が叱らないのか、その反対で叱られないから子どもも騒がないのか。ママになった女の子たちの、幼かった頃を思い出してみますと、みんなちっとも変わってませんでした。久しぶりに、トラッドなフランス人を眺めた2日間でした。

結婚式の3日前の早朝便でパリに着き、予約してあったホテルにトランクを預けて、その足でナントに行きました。モンパルナス駅からTGVで、約2時間。バルバラの名曲、『ナントに雨が降る』のように暗いイメージだったのが、大西洋に面した明るい町に一転。国内最長のロワール川の河口の港町の、ジュール・ヴェルヌ記念館もピッカピカでした。ヴェルヌは『十五少年漂流記』や『八十日間世界一周』の作家で、SFの元祖です。ナントの翌日はリールで、北駅からTGVで約1時間。炭鉱で知られた地味な町でしたが、こちらも見事に復活。リールについては、郊外のルーベという町にあるプールと呼ばれる建物が気になってました。石炭のおかげで工業が発達した町の、労働者の保養施設として造られた鉄とガラスの大規模なプール設備が、素晴らしい美術館として生まれ変わっていたのです。飛行機を降りて二日間、よく歩き回りました。そして結婚式を挟んで、ナントとリールの後がパリでした。口輪をはめたシェパード犬を連れた、迷彩色の厳つい警備員が目についたものの、人々の生活は平常。観光客も戻って、話題のビストロはどこも満席。TAXI事情が格段によくなったのが、なによりでした。空港からの均一料金制度やクレジットカード決算で、スマホ予約の新車TAXIなど、パリが大幅に進化。どうぞみなさんも、安心してパリにいらしてください。